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胃がん

胃がんとは

胃がんは日本で患者数の多いがんの一つです。
毎年、約13万人(男性約9万人、女性約4万人)が新たに胃がんと診断され、特に40代後半で増加しています。

また、毎年約5万人が胃がんで亡くなっています。
胃がんは、胃の粘膜の表面にある細胞が何らかの原因でがん化し、増殖することで発生します。がん細胞は増殖すると粘膜の奥深くまで広がり、がん細胞が血管やリンパ管に入り込んで周囲の臓器(大腸、食道、膵臓など)や全身(肝臓、肺、リンパ節など)に転移することがあります。
したがって、がん細胞が粘膜の表面に出て転移しないうちに、早期に発見して治療することが重要です。

スキルス胃がんとは

スキルス胃がんは胃がんの約10%に発生します。発見が難しく、発見されたときには60%以上が転移をきたしています。胃壁の内側に広がる上に、急速に増殖するため、胃カメラ検査でも早期発見は難しいです。原則として外科的切除が困難であるため、手術による治療は選択できず、抗がん剤などの化学療法が中心となります。そのため根治的治療は難しく、延命が治療の目標となります。今後は免疫療法や遺伝子治療など、スキルス性胃がんに対する治療が期待されています。

胃がんの原因

ピロリ菌ピロリ菌感染、喫煙、食生活(塩分の摂りすぎ、野菜や果物の不足)は、胃がん発症の危険因子と考えられています。中でも、最大の原因はピロリ菌と言われています。
胃がんになりやすい方の特徴として、ピロリ菌に感染している・感染経験のある方、潰瘍や胃炎の既往のある方などが挙げられます。胃がんになる方のほとんどがピロリ菌に感染していると報告されています。一方で、昨今ピロリ菌未感染の胃がんの症例も散見されており、ピロリ菌の有無にかかわらず、定期的な胃カメラ検査が早期発見に有効です。

胃がんになりやすい方
・なりにくい方の違い

胃がんは、ピロリ菌の感染、喫煙の習慣、塩分の摂りすぎ、野菜の不足などでなりやすい(発症しやすい)とされています。
定期的な胃カメラ検査に加え、胃がんの危険性そのものを減らすことが重要です。

ピロリ菌

胃がんの症状

早期の胃がんでは、自覚症状がない早期の胃がんでは、自覚症状がないことがほとんどです。
進行胃がんの主な症状には、みぞおちの痛みや不快感、胸やけ、食欲不振などがあります。 ただし、これらの症状はいずれも胃がんに特有のものではありません。胃炎や潰瘍でも見られるため、胃カメラ検査なしでは診断できません。

胃がんの検査・診断

胃カメラ(胃内視鏡検査、上部内視鏡検査)胃がんの診断には、胃カメラ(内視鏡)検査とバリウム検査(X線検査)が用いられます。
胃カメラでは、組織をつまんで生検を行い、がん細胞の有無を調べることができます。
また、バリウムに比べて胃カメラの方が2~5倍早くがんを発見できるという報告もあり、早期発見には胃カメラ検査が推奨されています。

胃カメラ

胃がんの治療

胃ポリープがんが初期の段階であれば、内視鏡による切除が可能です。進行している場合は、開腹手術または腹腔鏡手術が必要となります。
手術に加えて、術前または術後に化学療法(抗がん剤治療)が行われることもあります。

胃がんのよくあるご質問

胃がんの兆候とも考えられる症状はありますか?

胃がんは、ピロリ菌感染による慢性胃炎が元になって発症します。
胃がんも早期から進行期まであります。慢性胃炎や早期胃がんは自覚症状がないことが多く、あっても胃もたれや胃痛などの一般的な症状です。いわゆる「胃がん特有の症状」といえるものはありません。

胃がんのステージとは何ですか?

ステージとは「がんの広がり」を意味します。胃がんが粘膜の表面にある段階(ステージI)から、周囲の臓器に転移した段階(IV)までに分類されます。
ステージは、がんの深さ(T因子)、リンパ節転移の有無と数(N因子)、遠く離れた臓器への転移(遠隔転移、M因子)の3つの因子の評価を総合的に組み合わせて決定されます。

スキルス胃がんになった場合、治療法はないのでしょうか?

スキルス胃がんは、発見が難しいということは確かです。というのは、がん細胞が粘膜表面ではなく、粘膜の下で広がるからです。
しかし、他の胃がん同様に、早期に発見すれば治療も可能です

どうすれば胃がんを予防できますか?

最も重要なことは、ピロリ菌に感染した場合に、除菌治療することです。
胃がんの90%はピロリ菌の感染が原因と言われています。その他の要因としては、喫煙、塩分の多い食事、多量の飲酒などが考えられています。
したがって、禁煙、塩分の少ない食事、適度な飲酒が胃がんの予防に繋がるといえます。

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