TOPへ

ノロウイルス感染症

ノロウイルス感染症とは

ノロウイルス感染症とはノロウイルスは、食中毒の中で最も一般的なウイルスです。激しい嘔吐、下痢、発熱を伴う胃腸炎を引き起こすウイルスで、秋から春にかけて、成人だけでなく小児にも流行します。 ほとんどの場合は数日以内に自然に回復しますが、基礎疾患のある方や小児は重篤な症状に陥る可能性があります。感染力が強く、集団発生を引き起こすことも多いです。
感染経路は口からの感染です。飛沫感染はしません。感染の最も一般的な原因は、感染者の嘔吐物や糞便や、それらによって汚染された床などの表面を介する感染などです。また、汚染された牡蠣を食べることによる食中毒も一般的です。

ノロウイルスとは

ノロウイルスの表面はカップ状のくぼみを持つ構造タンパク質で覆われています。そして、内部にはその遺伝子に陽性を示す一本鎖RNAが含まれています。ノロウイルスには多くの遺伝子型があり、培養細胞や実験動物では増殖できないため、ウイルスを分離・特定することが難しいです。特に食品からは検出されにくいため、食中毒の原因や感染経路の特定を難しくしています。

ノロウイルス感染症の症状

症状は突然の嘔吐で始まることが多く、嘔吐を繰り返すのが特徴です。吐き気とともに下痢も途中から現れ、食事や水分の摂取が難しくなります。健康な方の場合、これらの症状は2日ほどで改善するため、問題になることはほとんどありません。しかし、乳幼児や高齢者では脱水症状を起こすことがあり、補液による水分補給が必要になることがあります。脱水の症状としては、おむつの交換回数が減る、よだれや口の渇きが少なくなる、意識が朦朧として元気がなくなる、などがあります。重症の場合、低血糖が起こり、無熱性けいれんを起こすことがあるので注意する必要があります。

ノロウイルスの症状のピーク・潜伏期間は?

ノロウイルス感染の症状のピークは、一般的に感染後24〜48時間後に現れます。ノロウイルスに感染した場合、最初の症状が現れるまでの潜伏期間は通常1〜2日です。その後、症状が急速に悪化し、ピークに達します。ピークを過ぎると、症状は徐々に改善し、数日で自然に回復することが多いです。

ノロウイルス感染症の治療

水分補給はしっかりと行ってくださいノロウイルスには治療法がありません。脱水症状を防ぐためにも、水分補給はしっかりと行ってください。大切なのは、スプーン一杯程度の少量の水を何度も飲むことです。浸透圧や吸水性、下痢のなりにくさの観点から経口補水液OS1、イオン水などが望ましいですが、それが難しい場合は小児の好む飲み物で何でも良いです。嘔吐を恐れて絶食すると、乳幼児では自家中毒につながる可能性があります。吐き気が少し良くなったら、おかゆ、そうめん、うどんなどの炭水化物、あるいはバナナ、すりおろしリンゴ、プリンなどを食べ始めましょう。エネルギー代謝をできるだけ早く正常に戻すために、食事はとても重要です。  

ノロウイルスを消毒する!

ノロウイルスは、非常に感染力の強いウイルスです。アルコールには消毒効果がないので、次亜塩素酸ナトリウム(ハイター)での消毒が必要です。

消毒液を作るには(500mlのペットボトルを使う場合)、以下のものが必要です。

  • 1000ppmのハイターキャップ2杯、 水500ml
  • 200ppmのハイターキャップ1/2弱、 水500ml

嘔吐物・便の処理方法

まず手袋とマスクを着用し、ペーパータオルで十分に拭き取ります。食品かすなどが付着していると殺菌効果が激減するため、十分に拭き取ります。次に1000ppmのハイターで十分に拭き取ります。拭き取ったタオルはビニール袋に入れて密封し、廃棄します。嘔吐時はウイルスがエアロゾルとなり、予想以上に拡散します。そのため2m四方を消毒してください。その後に水拭きをします。

 汚れた衣服・タオル・
シーツの消毒をする

1000ppmの消毒液に30分間浸し、他のものとは別に洗ってください。汚れたものはやさしくもみ洗いすることで、中に含まれるウイルスの飛散を防ぎます。寝具などをすぐに洗えない場合は、よく乾燥させてスチームアイロンや布団乾燥機を使用すると効果的です。

使い捨ておむつを
消毒する

使い捨ておむつは、すぐにビニール袋に入れます。石鹸と流水で手をよく洗い、汚染を防ぎます。

食器を消毒する

食器は、200ppmの消毒液で消毒してください。

トイレのドアノブ、
便座などを消毒する

嘔吐物・便の処理方法トイレは最も二次感染が起こりやすい場所です。汚染されたドアノブや便座などの表面を介して家族に感染が拡大する可能性があります。使用後は便座、洗浄レバー、ドアノブ、蛇口などの汚染箇所を200ppmの消毒液で徹底的に消毒してください。

Contact
予約・お問い合わせ

ご来院の際は事前にWEBにて予約・問診の入力にご協力をお願いします。
ご不明な点はお電話にてお問い合わせください。